【3Dプリンタ】初期設定と微調整について
結論から言うと積層式の3Dプリンタは、細長い物体の造形が苦手だ。
コンシューマー向け3Dプリンタなので公差(精度)はあまり良くないというのもあるが、デフォルトの設定だと上記のような造形が上手くいかない。 しかし解決策が無い訳ではない。
造形できない要因はフィラメントが固まる前に次の層に移行してしまい、前の層が引っ張られてしまうからだ。そして前の層がズレてしまえば次の層が正しく造形されるわけもなく、というわけだ。
要は次の層に移行したときに前の層が固まっていればいいのである。
これを解決するにはいくつか方法がある。
- フィラメントが溶けるギリギリまでノズルの温度を下げる。
- 出力されたフィラメントが早く冷えるよう室温を下げる。
- 次の層にいくまでの時間を稼ぐためにノズルの移動速度を下げる。
- 出力されたフィラメントに風を送り強制的に冷やす。
1から3まではスライサーの設定で簡単に変更できるので試行錯誤しながら試してほしい。4は出力されたフィラメントと一緒にノズルまで冷やしすぎないよう注意が必要だったり、3Dプリンタ自体に少し加工が必要となるのでやらなくてもOK。
そういえば、ヒートベッド(造形する土台)は常時40℃に設定してあることを思い出した。これが周囲の温度を上げてしまいフィラメントの固まるスピードを遅らせているので一層目を出力し終わったらオフになるように設定しておこう。ただし、反りが激しい場合は加熱したままの方が良いかもしれない。
一応、常時オフにしない理由を説明しておく。
一層目はフィラメントとヒートベッド(土台)を接着する作業だ。ヒートベッドを温めておかないとフィラメントが急激に冷えて反ってしまったり、ヒートベッドに接着し辛くなってしまう。だから一層目の出力時は温めているのだ。ちなみにフィラメントの貼りつき具合が悪くないのであれば常時オフでも構わない。状況に応じて使い分けてほしい。(そもそもPLAモデルは土台が加熱できないモノが多い)
3Dプリンタはフィラメントの種類や気温だけではなく、造形する形によって設定をしなければいけないのは少し面倒だが慣れてしまえばどうということはない(と思っている)。
初心者は高いフィラメントは使わず、安くてそれなりに評判されているフィラメントで沢山練習しよう。私はヒートベッドにマスキングテープを貼っているが、臨時収入が入ったら3Mのこれを買うつもりだ。
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剥がすのが大変なくらい貼り付くとの噂・・・羨ましい悩みだ。
以上